音楽の洗礼 ビートルズ「ヘイ・ジュード」
「音楽雑記帳 I feel fine」最初の投稿になります。
自分と音楽のとても印象に残った出来事、感じた事などを文章として残しておきたいと思い、備忘録的な意味合いも含めてこのブログを初めてみました。
先ずは自分の中学時代、人生で一番最初に音楽で衝撃を受けた時のお話です。
自分が中学生だった頃、オーディオやロック音楽に詳しいK君という友人がいました。
中2で同じクラスになって、オーディオや音楽の話で馬が合い、家によく遊びに行ったりしていました。
そのK君から誘われ、中学の課外活動で音楽鑑賞クラブに入りました。
クラスでの授業とは別に各々好きなクラブを選び、月に1回1時限だけそれぞれのクラブに分かれて活動するのですが、音楽鑑賞クラブは学校の視聴覚室で毎回クラシックのレコードを聴くという内容。 視聴覚室の大掛かりなオーディオセットで当時のアナログレコードをかなりの音量で聞くのでそれなりに迫力もあるのですが、如何せん毎回クラシック音楽を聴いているのは退屈でした。
そんな中、顧問の先生が1度クラシック以外の音楽も聴いてみようと提案し、皆に曲を募りました。
ここぞとばかりにロックに詳しいK君も手を挙げ、ビートルズの「ヘイ・ジュード」という曲をリクエスト。何曲か候補が決まり、次回それぞれが推薦したレコードを持ち寄って聴く事になりました。
ビートルズに関しては、当時解散してからかなりの年月が経っており、自分はほとんど知識が無く「イエスタデイ」や「レット・イット・ビー」ぐらいしか分からない様な状況。 その時「ヘイ・ジュードって、いい曲だよね」とK君から言われても、正直どの曲なのか見当も付かなかったのですが、見栄っ張りな自分は知ったかぶって「そうだね、いい曲だよね」と答えていました。
前にラジオで聞いたあの曲かな?と、色々想いを巡らせながら当日を迎えたのですが、実際には初めて聴く曲でした。
まず最初にその「ヘイ・ジュード」から聴くことになり、K君が持ってきたシングル盤のレコードをターンテーブルにセット。 ボンっと、レコードに針が乗っかり、アナログ盤特有のプツ、プツ、というスクラッチノイズが部屋に流れる中、ポールのあの歌声が響いてきたのです。
「Hey Jude don't make it bad・・」その瞬間に背中から体中に電流が駆け巡りました。うわ、何だこれは! この衝撃はなんなんだ? 歌詞の意味は全く分からないのに、心の底から勇気が湧いてくるような、温かい感情があふれてきました。
7分11秒の長い楽曲の間中、最後のリフレインがフェードアウトして消えるまで、まるで夢の中にいる様な不思議な時間を過ごしました。
音楽ってこんなにすごいものなんだ! 生れてから経験したことのない感動を、ビートルズの曲が与えてくれたのです。
まさに音楽の洗礼をその時受けたのでした。
年を重ねた今でも、その時の事は鮮明に蘇ってきます。
The Beatles - Hey Jude (HQ Sound)